投稿

8月, 2026の投稿を表示しています

vMotion時のRARPフレームを ESXiのpktcap-uwで観測する

イメージ
概要 vSphereクラスタ環境で仮想マシンをvMotionで移行した際に発行される RARP(Reverse Address Resolution Protocol)フレーム を、ESXi標準のパケットキャプチャコマンド pktcap-uw を使って観測する。移行先ESXiの物理アップリンク( vmnic0 / vmnic1 )でキャプチャを取得し、実際に流れるRARPフレームの中身を確認する RARPが発行される意味 vMotionによってVMがホストを移行すると、物理スイッチから見れば「あるMACアドレスが接続されているポート」が突然変わることになる。スイッチのMACアドレステーブル(CAM / TCAM)はこの変化をすぐには認識できないため、テーブルが更新されるまでの間はVM宛のフレームが旧ホスト側のポートへ送られ、 フレームがロストしてしまう 。 これを防ぐため、vMotionの際には移行先ESXiが、VMが使用しているMACアドレスの接続先が変わったことをスイッチへ知らせる仕組みを持っている。その通知に使われるのがRARPフレームだ。スイッチはこのフレームを受け取ることで、該当MACアドレスのポートマッピングを即座に更新できる。 補足:GARPではなくRARP vSphere仮想スイッチはGARP(Gratuitous ARP)ではなく、EtherType 0x8035 のRARPパケットを送出する。これはARPリクエストの一種で、ESXiが上流スイッチに対してMAC-to-switchportマッピングの更新を「アナウンス」するために用いられる。 ESXiがRARPを発行する主なケース 参考KBによれば、「Notify Switch」オプションが「yes」に設定されている前提で、ESXiホストは次のような場面でRARPを送出する。 リンクのダウン/アップ時 — VMが別のアップリンク経由で接続し直す必要がある場合、稼働中のリンクからRARPが送られる。VMごとに約5個(最大8個)。リンクフラップ時は状態変化ごとに最大8個。短時間に多数のイベントが起きると、ホストが送出数を制限したり一部を送らない場合もある(LAGには適用されない)。 vMotion後 — 移行先ESXiが、移行先で接続されたVMのためにRARPを送出する(通常1秒未満)。もし...