Aria Operations を利用してvSANのCPU使用率を確認する

 はじめに

この記事では、Aria Operations vSANクラスタを登録してvSAN環境特有のメトリックである、vSAN CPU使用率の確認方法をご紹介します。

なお、Aria Operationsのデプロイと初期設定については別の記事をご参照ください。

  

vSANクラスタの登録

Aria OperationsにログインしてvSANクラスタを管理するvCenterをインベントリに登録します。

登録画面はバージョンにより異なります。以下は8.18の画面です。

 




 

今回はvSANのメトリックを取得しますので、vSANのタブからvSAN ConfigurationActivateしておきます。



ここまで完了したら画面下のADDから登録を完了します。

 

vSAN CPU使用率を表示する

 

登録したvCenter配下のvSANクラスタが自動的にインベントリに出現し、各種メトリックをやプロパティを確認できるようになります。

なお、登録直後はメトリックなどの項目が表示されませんので、10~15分程度待ってから確認してみてください。



vSAN CPU使用率についての留意事項

Aria OperationsのメトリックはvCenter Performance Monitorと異なり、5分ごとの情報収集となっておりますので、数分程度の変動はすべて平均化されてしまう点にご留意ください。

vSAN CPUIO負荷の大きさに比例して大きくなります。

検証環境など、IO負荷の低いクラスタにおいては(おそらく)数値を丸めている都合上0%になっていることも多いですが、HCIベンチなどで負荷を与えるときちんとCPU使用率の数値上昇していきます

IO負荷に応じてCPU使用量が増加していく動作検証については別の記事でご紹介します。

なお、本記事ではvSAN CPU使用率の確認方法を紹介していますが、vSAN CPU使用率はIO負荷状況だけでなく、クラスタのCPUリソース量(コア数 * ベース周波数)にも依存しますので、検証環境や開発環境など、CPUリソースが少ない環境でvSAN のベンチマークを回した際に、vSAN CPU使用率が大きく出てしまいますが、その数値はそのまま本番環境に当てはめることはできませんのでご注意ください。

他の環境のサイジングやリソース使用量の参考にしたい場合はCPU Usage(%)ではなく、CPU UsageMHz)を使う方が(比較的)適切です。

 加えて、IO負荷に応じてvSAN CPU消費量は増えていく関係上、ドライブ構成(性能や本数)が異なる低性能vSANクラスタと高性能vSANクラスタがある場合、同じCPUリソースであったとしても、最大負荷でベンチマークを実施すると高性能なクラスタのほうがより多くのCPUリソースを消費する結果になります。同程度のIO Rateに調整した場合においては同様のCPU消費となると考えられます。

 PoCなどでvSAN CPU使用率を確認する場合は、最大負荷時のvSAN CPU使用量(MHz)を確認するだけではなく、平時のIO RateでどれくらいのvSAN CPU消費(MHz)となるのかを確認することがサイジングやリソース管理上重要ということです。

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